「資産が1億円あれば、FIRE(経済的自立と早期リタイア)できる」

そんな目標を掲げ、数字に追われていた時期がある。

結局、自分は1億円という大台に乗る前に、見切り発車で一度会社を辞めた。

結果から言うと、それは失敗だった。

自分は今、再び会社員として働いている。

しかし、この失敗は「資金不足」だけが原因ではなかった。今振り返れば、例え1億円持っていたとしても、当時の自分は精神的に破綻していた可能性が高い。

資産額よりも「キャッシュフロー」が心を守る

FIREを語る時、どうしても「いくら貯めるか」というゴールばかりが話題になる。

しかし、実際にリタイア生活を経験して痛感したのは、「毎月必ず入ってくる確実な収入」がない恐怖である。

配当金や資産の取り崩しは、常に相場に左右される。

上昇中はいい。だが、下落時はこうだ。

• 数分おきにチャートをチェックして一喜一憂する。

• 取引のない土日が不安でたまらなくなる。

• スーパーで数十円の価格差に怯える。

特に当時は独身だった。話し相手もおらず、一人で画面に向き合っていると、余計なことばかりを考えてしまう。自由を求めて会社を辞めたはずが、いつの間にか「減っていく数字」という見えない鎖に縛られ、メンタルを削る日々。これはミニマルでも自由でもなかった。

「家族」と「副業」が変えた、FIREへの景色

会社員に戻り、生活を再構築した今、当時とは決定的に違う条件が2つある。

「家族」という精神的な支えと、「副業」という新たな収入の柱だ。

独身時代のFIREは、自分一人の世界に閉じこもりがちだった。しかし今は、守るべき家族がおり、生活の輪郭がはっきりしている。

また、副業としてブログ、note、その他プラットフォームを運営し、月3〜4万円ほどの収益を得られるようになった。

この「月数万円」の重みは、投資の配当金とは全く別物である。

自分の行動次第でコントロールでき、かつ「入金力」に直結する。本業の給与で生活し、副業で得た利益を投資へ流し込む。

このサイクルが生まれると、資産形成に強烈なブーストがかかる。株価の変動とは無関係に、自分の手で未来を動かしている感覚は、何物にも代えがたい精神安定剤になる。

なぜ今、会社員をやりながら副業をするのか

一度会社を離れたからこそ、仕事のメリットも客観的に見られるようになった。

「嫌でも運動になる」「社会的な接点がある」といった副業だけでは補いきれない側面だ。

自由とは、何もしないことではない。

「本業の安定」「投資の成長」「副業の可能性」という複数の柱を持ち、自分の力でコントロールできる領域を増やすことだ。

頑張りすぎて動けなくなるくらいなら、無理なくできる範囲を少しずつ広げていく。

それが結果的に、目的地への最短ルートになると確信している。

失敗は「最適解」を見つけるためのプロセスだった

1億に届く前に挑戦して、一度は降りた。

しかし、そのおかげで「自分にとって本当に必要なものは何か」というデータが揃った。

家族がいて、副業収入もあり、投資も継続している。

以前の自分よりもずっと強固な布陣で、再び目的地を目指している。

FIREへの道は、まだ続いている。

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