「妻は専業主婦なのに家事の効率が悪い」
「自分が仕事で稼ぐから専業主婦になってもらっているのに、これなら自分がやるほうが早いし家計が浮く…」
「口を出したら喧嘩になるから気をつけているけど、イライラする…どうにか、効率よくやってもらう方法を知りたい…」
そんな悩みをお持ちの方。
この記事では、その問題に対するわたしなりに見つけた答えを書いていく。
わたしの妻も専業主婦。
家事の効率はいいかと聞かれたら、それはNOかもしれない。
専業主婦でも家事の効率が悪い妻は変えなくていい
結論から言うと、そのままでいい。
なぜならこの問題の本質は「妻の家事の効率をよくするにはどうしたらいいか」ということではないから。
詳しくは後述するが、妻の家事の効率が上がったとしても自分の悩みは解決しない。
じゃあ本質はどこにあるかというと、「家事の効率はよくなければいけない」「家事は効率よくやるほうがいいに決まっている」と思ってしまう自分にある。
ここで誤解しないで欲しいのは、妻のために我慢しろという意味ではない。
むしろ逆で、あなたはすでに「家事の効率が悪い妻に対し我慢している」状態なのである。それを我慢ではなく「そのままでいいんだ」と理解することが問題解決になる。
専業主婦でも妻の家事の効率が悪いのを指摘してはいけない
まず先に言っておくと、妻の家事の効率が悪くても絶対に指摘して直させようとしてはいけない。アドバイスしてもいけない。
なぜなら、妻の気分が悪くなり関係が悪化するだけで、家事の効率がよくなることもないからだ。
言われて効率よくできるんだったら、もうやっていたはず。人間、生き残るために省エネな方法をとるのが本能だ。だから効率よく家事ができないというのは、自分では効率良くやっていても周りからはそう見えないだけなのである。その気持ちは「この方法は効率が悪い」と見えてしまう人にはわからない。
自分にも苦手なことはあるはずだ。
勉強ができない。
運動ができない。
歌が下手。
知らない人としゃべるのが苦手。
できる人にはできない人がなぜできないのかを理解できない。効率よく家事ができないというのも、それと同じ。
それなのに指摘されたら、誰でも気分が悪くなるのは当然だ。
専業主婦でも妻の家事の効率は悪くてもいい理由
妻の家事の効率をよくする必要はない。そのままでいい。
なぜなら、家事の効率がよくなっても今思うほどいいことはなく、逆にデメリットが生じるリスクがある。
もし妻が家事の効率が自分くらい、あるいは自分以上によくなったらどうなるか?それを想像してみるのが一番早い。
妻の家事の効率は悪くてもいい理由①:逆に居心地が悪くなる
妻の家事の効率が良すぎると、逆に居心地が悪くなる。
例えば、わたしが考えてみたストーリーはこんな感じ。
自分が仕事から帰ったら、家の中はピカピカ。床もほこり一つなく、トイレも風呂も洗面所も水滴一つなく、美味しい料理が出てくる。食べ終われば速やかに片づけ。きれいに洗ったシーツに変えられたベッド。でもけして無駄はなく、買い物は安い日に済ませ光熱費も少なく済むよう節約されている。
できた余裕で自分を気遣ってくれたり、自分のために時間を使ってくれる。
たしかに気持ちのいい生活をおくれそうかもしれない。最初は。
それが毎日当たり前にこなされていると、どうなっていくか。
自分が汚したらすぐに片づけられ、いつも完璧にやられているとなんだか申し訳ない。
自分が気が向いて掃除したら、「あー、そこはこうやった方が楽できれいになるんだよ」などと言われたり、言葉にされなくても心の中ではそう思われている気がしてしまう。
「別にここまで完璧に家事しなくていいんだよ」って言ったって、本人はやりたくてやっている上に、効率がいいのですぐにやってしまう。
自分が「妻と食べたいな」と思ってお菓子を買ってきたら、もっと安く買える場所を知っている、あるいは楽に安く作る方法を知っている妻から「あーあ、それなら私が買うのに・・・」「私が作るのに・・・」とか思われる。
なにをするにも「どうせ自分がやったって・・・」「どうせ自分がやるより・・・」という気持ちがつきまとう。
・・・なんか、息苦しくないだろうか
妻の家事の効率は悪くてもいい理由②:自分の仕事にも効率を求められる
ところで、自分の仕事の効率はよいだろうか?
ここで「自分は仕事の効率もいいし何も言われる心配はない」と答えられる人は素晴らしい。しかしわたしは「自分も仕事でもっと効率を求められたらつらいかも」「効率だけ考えて仕事できるなら難しくないよ」そう思ってしまった。多くの仕事は他人が絡むので、効率重視だけでは上手くいかないのが現実であるだろう。
効率のいい専業主婦の妻が、仕事で効率よくしたくてもできない夫の気持ちを理解できるだろうか?
仕事で疲れている自分に対し妻から「もっと効率よく仕事すればいいんじゃない?」「わたしならもっと効率よくやるのにな」そんなふうに思われてしまったり。思うだけならまだしも、アドバイスをしてくるという最悪なケースもある。
わたしなら絶対に嫌だ。そんな妻だったら。
それなら効率悪くて「よくわかんないけど、大変なんだね」と思うくらいでいてくれるそのままの妻でいて欲しいと強く願う。
妻がめちゃくちゃ効率人間で、上手くいかない自分に「もっと効率よくすれば?」と思われるくらいなら、効率を求めない妻のほうがずっと可愛いしそのままの姿を愛したい、そう強く思うようになった。
だったら、自分も妻の仕事に対してそういうスタンスであるべきかと。
妻の家事の効率をよくする必要はない理由③:できた時間やお金は結局無駄に使うためにある
そもそも、効率よく家事をするといいこととはなんなのか?
それは無駄をなくし、その分の時間やお金に余裕ができること。
余裕ができた時間やお金は何に使うだろうか?自分が独身で一人暮らしだった頃、あるいは今そうだとしたら、効率よく家事を済ませて何をしただろうか?
欲しかったゲームを買って、延々と遊んだり。
贅沢な食べ物を食べたり。
ダラダラ、ゆっくり過ごしたり。昼まで寝たり。
それは素敵なことだ。
・・・しかし、思ったことがある。
人は、効率よくして作った時間やお金を、結局生きるために必要のない無駄なこと、効率の悪いことに使うことに。ゲームや贅沢な食べ物、ダラダラする時間、それは自分がやりたいことなので無駄なものではない!とやっている自分は思うのだが、他人から見れば無駄な時間である。
あれ、これって・・・
やりたいようにやって効率を気にせず家事をする妻となにが違うのか、わからなくなってしまった。
結局できた時間とお金を自分の好きなようにするなら、妻のやりたいように、効率を気にせず家事をしたって別にいいんじゃないか?妻だって無駄だと思わないからやっているはずじゃないか、自分がより気持ちよくやれる方法を選んでやっているんだからいいんじゃないか、と。
洗い物はすぐ洗ったほうが汚れがとれる。効率がいい。
でもすぐ洗うのはせわしない。もう少し落ち着いてからやった方が気持ちよくできるのかもしれない。
いつか使うものは安売りの時に買った方がお買い得。
でも安売りの時に行ったら余計なものを買うかもしれないし邪魔になる。何をいつどう買えば安いかと、考えながら買い物するのは結構頭と時間を消耗する。定価でも本当に必要な時に買った方が余計な頭を使わず物もスッキリし、気持ちよく生活できるのかもしれない。
『自分が効率悪く見えてたって、妻にとってそれは無駄なものではないはず。妻だって無駄なことはやりたくないに決まっている。』
そういう見方ができるようになってくると、自分の心の狭さに嫌悪感を抱くことがなくなって何よりも自分が楽になった。妻にもストレスを与えなくて済むので嫌われることもなく、夫婦円満にも繋がったのだった。
専業主婦でも家事の効率の悪い妻にはいい家電をプレゼントする
ここまで読んでも、「そうは言ってももう少しだけで、ここだけでいいから良くなって欲しい」と思ったりもするだろう。
そんな妻にはいい家電をプレゼントするのがいい。
鉄板はコードレスの掃除機、食器洗い機、ドラム式洗濯乾燥機あたり。わたしも妻がコードレスの掃除機を欲しがっているのを見て買った結果、前よりもこまめに掃除をしてくれるようになった。コードを出したりしまったりという面倒を省くだけで人間、変わる。
まとめ:妻の家事の効率は悪くていい。それよりもそんな妻を愛せるほうがずっといい。
以上、まとめると妻の家事の効率が悪くてもそのままでいい。妻をありのまま愛せる自分になれるよう、考え方を変えた方が何よりも自分がずっとお得である。